【自転車×登山】行者還トンネルまで180km走って八経ヶ岳に登った大学生の弾丸ツアー記録

登山

出発〜登山口までの道のり(自転車パート1)

今回の旅のスタート地点は同志社大学京田辺キャンパス。そこから近畿最高峰・八経ヶ岳の登山口「行者還(ぎょうじゃがえり)トンネル」まで、自転車でひた走ります。出発したのはなんと夜の23時。1泊2日の予定でしたが、2日目が雨予報だったため、登山と往復のサイクリングを1日に詰め込むエクストリームな旅に変更。夜通し走って登って帰ってくる、超ハードスケジュールの強行プランが始まりました。

今回のルートはこちら:
📍同志社大学京田辺キャンパス〜行者還トンネル(往復180km) 獲得標高1,600m

同行した相方は同志社大学今出川キャンパスからの出発だったため、なんと往復240km。お互いにとって、なかなかのロングライドです。

夜の国道を走りながら進むこと約6時間。朝5時30分に登山口に到着し、車もほとんど通らない山奥の静けさに包まれながら、そこで30分の仮眠。まぶたを閉じたらすぐに明るくなってきて、「よし、登るか」と気持ちを切り替え、いよいよ登山開始です。

駐車場にて仮眠

登山の様子(行者還トンネル西口コース)

今回選んだ登山ルートは、もっとも一般的で日帰り登山が可能な「行者還トンネル西口コース」。登山口のすぐそばにある駐車場に自転車を停めさせてもらい(料金はたしか300〜500円程度)、いよいよ山歩きがスタートします。

が、しかし。

とにかく眠い。出発は深夜、登山前にも仮眠をとったとはいえ、徹夜で自転車を漕いだあとの登山は想像以上にしんどい。途中、研究室から拝借したカフェイン錠剤を何粒か口に放り込み、眠気をごまかしながら足を進めました。

登山中は静かな森の中をひたすら登っていく感じで、展望が開ける場面は少なめ。ただ、そのぶん落ち着いた雰囲気が漂っていて、静けさが心地よい。とはいえ、目は眠くて半分閉じてたけどね……。

山頂に到着したのは朝の9時すぎ。ところが運悪くガスっていて、まわりの景色はほとんど見えず。八経ヶ岳の絶景はおあずけとなりました。

何も見えねぇよ!

それでも、標高1915mという近畿最高峰の山頂で、背負ってきた荷物を広げてごはんタイム。水筒に入れてきたお湯でカップ麺を作るも、箸を忘れていた(いや、あえて軽量化のために持ってこなかったという説もある)。仕方なく落ちていた枝を箸代わりに。さらにサトウの切り餅も熱湯に入れてみたけれど、これが思ったよりも硬くて、あんまり美味しくなかったというオチ付き。

登山全体の所要時間は約5時間。11時ごろには無事に登山口へ戻ってきて、少し休憩を挟んで12時に帰りの自転車旅をスタートしました。

帰り道と全体の感想

登山を終えて、再び自転車で同志社大学京田辺キャンパスへ。ルートは行きと同じとはいえ、すでに身体はクタクタ。行きは激坂続きで苦しめられましたが、帰りはそのぶん豪快な下り坂が続いて「来てよかった〜!」と思える快走。とはいえ、体力の消耗は凄まじく、2人で走っていたのに帰り道の会話はほとんどゼロでした。お互いに黙々とペダルを回すのみ。

17:30ごろ、ようやく京田辺キャンパスに到着。「終わったー!」と声を上げつつ、相方はここからさらに今出川キャンパスまでの30kmを走らなければならず……完全に「どんまい」案件でした。

ぼくはキャンパスでシャワーを浴びて、そのまま電車で帰宅。さすがにもう、自転車で家まで帰る気力は残ってなかった。

登山口までもどってきました。

こうして振り返ると、全体としては「青春だったなぁ」の一言に尽きる旅でした。1泊2日で行く予定が強行日帰りに変更、深夜出発の弾丸登山、自転車で往復180km+登山5時間という体力勝負。今思えばよくやったなと笑えてくるし、こういう無茶ができるのも若いうちだけなんだなとしみじみ感じます。

装備と反省点

今回の弾丸自転車登山旅で役立った装備といえば、ファイントラックのドライレイヤー。深夜の激坂ヒルクライム、そして山頂までの登山・下山と、汗をかき続ける行程だったけれど、このドライレイヤーのおかげで汗冷えを感じずに済んだのは大きかった。あれがなかったら、身体が冷えて動けなくなっていたかもしれない。

逆に「これはいらなかった」「忘れて困った」という装備は……正直、2021年5月のことなので細かい記憶は飛んでます! が、少なくとも命に関わるような失敗や後悔はなかった、ということにしておきたい。

あえて言うなら、「餅を柔らかくするためのお湯では足りなかった」とか、「軽量化のために箸を置いてきた(※決して忘れたわけではない)」という小ネタくらいは記憶に残っている。

今思えば、体力も装備も足りない部分は山ほどあったんだろうけど、それすら笑い話にできるのが、こういう旅の良いところ。

まとめ|学生だからできた、自転車×登山の弾丸チャレンジ

夜中に自転車をこぎ出し、激坂を登り、夜明けとともに山に挑む。カフェインの錠剤とカップ麺で眠気をごまかしながら、登った先にはガスに包まれた八経ヶ岳の山頂が待っていた。帰りは黙々とペダルをこぎ、やっとの思いで戻ってきたキャンパスのシャワー室で一息ついたとき、ふと思う——「これ、青春だなぁ」と。

一緒にバカなことができる仲間がいること。
学生だからこそできる時間も体力も使い切った挑戦。
そして、自転車で登山口まで行ったからこそ得られる“この山を丸ごと味わった”という達成感。

体力や装備はまだまだだったかもしれない。でも、そんなことを全部ひっくるめて、「またやりたい」と思えるのが、こういう旅の良さ。

さあ、あなたなら、どんな“無茶”をしてみたいですか?

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